theater KAN
朗読劇『初花~Souls never Die~』制作日誌vol.4
更新日:2020年6月18日
7月15日(海の日)@新宿ゴールデン街劇場
theater KAN プレ公演
朗読劇『初花~Souls never Die~』
12:00/15:00/18:00(3回公演)
前売:1800円 当日:2000円
(チケットレス当日清算)
ご予約はこちら↓
https://www.quartet-online.net/ticket/hatsuhana0715
2019年7月15日(海の日)、新宿ゴールデン街劇場にて、朗読劇『初花~Souls never Die~』をtheater KANプレ公演として上演します。
ベースとして朗読劇『私の頭の中の消しゴム』を選び、これを2人の男の物語として翻案し、ひとまず稽古に入ったのが2019年の2月。
当初は、毎週新たに仕上がる台本を主宰から竹下群青に渡しながら、新宿の小さなスタジオで主に稽古していました。そのスタジオに落ち着く前はコミュニティスペースで練習したり、カラオケボックスで練習したり、俗に言う稽古場ジプシー状態でした。

新宿のこの小さなスタジオで、毎週金曜日2時間の稽古。そのあとに11月本公演の稽古があるので、そして竹下群青も主宰も昼間は勤め人なので、時間はこれだけしか取れないのです。
二人で読み合わせ、主宰から群青さんにいろいろな注文を付けます。時には主宰が群青さんの役をやってみて、それを参考にしてもらうこともあります。群青さんは芝居未経験ですから、いきおい主宰がリードすることになるのですが、厳しくなり過ぎないように、しかし言うべきことは言う。「いらち」な主宰にはなかなか大変なことです。
朗読劇とは言え、もちろんただ読むだけではありません。人物を考え、作っていくことが重要なのは言うまでもありません。最初からできたわけではありませんが、台詞回しや人物造形など、徐々に徐々に進化している感触を群青さんから受けています。
いったい竹下群青という役者は、まだまだ不定形です。舞台に立つのが初めてなのだから当然と言えば当然ですが、これから役者としての形を彼自身が作り上げなければなりません。演劇に対する姿勢や舞台に立つ覚悟を、これから彼自身が探っていくことになると思います。
ただ一つ言えることは、群青さんはしなやかな感性の持ち主だし、人間の器としてはきっと主宰よりずっと大きな人だということです。穏やかな風貌、柔らかい物腰、そういう彼のトレイトは主宰と群青さんが二人で芝居を作る上で、とてもポジティヴに作用していますし、主宰自身かなり救われているのです。主宰の注文に一生懸命応えようとしてくれる真摯な姿には、いつも感謝しています。
主宰自身、群青さんに負けないように、言葉だけで僕の演じる古澤亮平という人物をお客様に伝えられるように、まだまだ磨き上げなければならないのです。
朗読劇『初花』は二人の男の愛の物語です。二人の濃やかな愛情をお客様に伝えられるかが大きなカギです。そのためには、二人の愛情が安っぽい作り物であってはならない。主宰も群青さんも、役の上では本当に愛し合っていなければならない。
7月15日の舞台では、主宰も満身の愛をもって群青さんとその先にいる宮森秀人を包み込もう、包み込まねばならないと思っています。そして主宰の先にいる古澤亮平も群青さんからの愛に値する人物であらねばならないと思っています。
その二人の愛をお客様に感じていただけるよう、残り3週間、練り上げていかなければなりません。