• 松崎 丈

カンゲキ備忘録【演劇】『gaku-GAY-kai2019』

とき:2019年12月29日(日)

ところ:新宿シアターミラクル

フライングステージ『gaku-GAY-kai2019』

 年末の風物詩、フライングステージさんの『gaku-GAY-kai2019』へ。


 この日はマチネで1本見て、新宿大ガードそばのveloceでコーヒー1杯で3時間半読書して(迷惑・・・)、そして満を持して新宿シアターミラクルへ。普段観劇するときは15分前に劇場到着がデフォルトの僕だが、この催事はいつも鈴なりなので、30分前には劇場へ。それでもかなりのお客様。あやかりたい、あやかりたい。

 第一部は『贋作・から騒ぎ』

 シェイクスピア喜劇の中でも傑作のひとつと見なされているこの作品が、いったいどんな「贋作」になるのかと思い楽しみにしていたが・・・笑い過ぎてはらわたが捩れるかと思った!!ちゃんとシェイクスピアの香りを残しつつ、ちゃんとゲイテイストに脚色されて、まさしく「gaku-GAY-kai」の名にふさわしい。

 そしてみなさん、達者!!


 安定の関根さん、岸本さんは言うに及ばず。


 11月のフライングステージ公演『アイタクテとナリタクテ』でのチャーミングなマーメイドが印象深い木村佐都美さん、同じく『アイタイクテとナリタクテ』の真っすぐな少年役で僕の涙を絞りつくした芳賀さん、9月に下北OFFOFFで拝見した『おへその不在』の妖艶なマダム役がばっちり瞼に焼き付いている宍泥美さん、相変わらずお美しくピュアな役どころも巧みにこなすエスムラルダさん、そのエスムさんに負けず劣らずお美しく知的な魅力満載のモイラさん、ほかの皆さんも本当に生き生きしていて、観ているこちらが元気をばっちりチャージしてもらった。

 個人的には「楽しんで舞台を務めます!」と役者が言うのはあまり賛同しない。

 もちろん「楽しむ」の裏にはたくさんの稽古や工夫があり、真剣に向き合っている人が多いことはよく分かっているのだが、そして「楽しんできます!」というのはお客様向けの軽い挨拶みたいなものだということも百も承知なのだが、それでも「楽しむだけじゃあダメだろう」と思ってしまう。


 しかしその一方で「楽しむ」ことはやはり大事なのだ、とも思う。やっている本人が楽しめない作品を観客が楽しめるわけはないのだから。問題はその「楽しむ」の裏側にちゃんと熱さや演者の誇りがあるかどうかだ。


 gaku-GAY-kaiにはいつのその両方が備わっている感じがする。だから見ているこっちが安心して笑えるし、お祭り気分の楽しさに身を任せていられるのだ。今年も見て良かったと心底思えるのだ。

 第二部のお楽しみも例年のごとく。

 「ごとく」って言葉は演者には失礼かもしれないが、安定感というか、「冬と言えばミカンとこたつ」的な意味での「ごとく」なのだ。

 ここ数年の観劇は1月の歌舞伎座に始まり12月のgaku-GAY-kaiで終わるが常態化しているが、このルーティンがちゃんと機能しているということは、今年も自分は幸せだったという証拠のような気がする。

 明けて30日は自分の2月公演の打合せ。

 元気もらったし、今度は自分がバシッと決めなければ!

3回の閲覧

© 2019 theater KAN all reserved